二酸化炭素をジェット燃料に変換する技術開発
二酸化炭素ジェット燃料に変換する技術開発 /iStock

オックスフォード大学の研究グループが、二酸化炭素を合成ジェット燃料に転換する方法を発見したそうだ。
うまく実用化までこぎつけることができれば、カーボンニュートラル(排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素が同じ量であるであるという概念)な空の旅が実現するかもしれない。

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飛行機
は大量に二酸化炭素を排出する乗り物だ。世界を空のネットワークでつなぐため、航空業界は化石燃料を年に3630億トンも燃やさねばならない。
これによって排出される二酸化炭素は、地球温暖化に3%ほど寄与していると試算されている。にもかかわず、飛行機の需要は今後も増えるだろうと予測されている。
だが車のように電気化することも難しい。短距離ならば電気飛行機を作ることもできるだろうが、長距離となるとそうもいかない。

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安価な触媒で二酸化炭素をリサイクル


そこでオックスフォード大学のグループが考案したのが二酸化炭素リサイクルする方法だ。 

Nature Communications』(12月22日付)に掲載された研究によれば、「有機的燃焼法」というやり方で鉄・マンガンカリウムの触媒を用意。二酸化炭素と水素をこの触媒で反応させると、ジェットエンジンの燃料として利用できる炭化水素(メタンなど)に転換することができるという。
化石燃料にかわり、二酸化炭素リサイクルして作られた燃料を利用すれば、カーボンニュートラルな空の旅を実現することができる。

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実用化の鍵は大量生産


なお今回の研究では、あくまで実験室内で合成ジェット燃料を合成することに成功しただけだ。実用化にこぎつけるには、これを産業として利用できるだけの規模で生産できねばならない。
二酸化炭素リサイクルについては、空気中の二酸化炭素を抽出する設備を開発するスイス企業や、今回とは別の方法で排ガスをエタノールに変えるニュージーランド企業など、すでに8社が着手しているとのこと。

問題視されている二酸化炭素が、いつの日か有用な資源になる――もうすぐそんな炭素循環型社会が実現されるかもしれない。

References:Researchers say they've discovered how to turn carbon dioxide directly into synthetic jet fuel | Newshub/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52297829.html
 

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(出典 news.nicovideo.jp)

地球上で最も代表的な炭素酸化物であり、炭素単体や有機化合物の燃焼によって容易に生じる。気体は炭酸ガス、固体はドライアイス、液体は液体二酸化炭素、水溶液は炭酸・炭酸水と呼ばれる。 多方面の産業で幅広く使われている(後述)。日本では高圧ガス保安法容器保安規則第十条により、二酸化炭素(液化炭酸ガス)の容器(ボンベ)の色は緑色と定められている。
22キロバイト (2,586 語) - 2020年10月15日 (木) 02:05