転売ヤーは入店禁止? 三宿にあるグリルレストランの看板が面白い
昨年、新型コロナウイルス上陸と感染拡大の際、不織布マスクや消毒用アルコール、トイレットペーパーなど生活必需品が品切れになったのは記憶に新しい。多くの人がスーパーやドラッグストアに行列をなし、入手に苦しんでいた時に跳梁跋扈していたのが「転売ヤー」だ。
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■コロナ禍でも暗躍した転売ヤー
「転売ヤー」とは、定価や比較的安い価格で仕入れた品物をフリマアプリやインターネットオークションなどで高く売る人たちのこと。「せどり」とも呼ばれる行為だ。
こうした人間が存在することで、本来必要な人が、メーカーが設定した価格で品物を買えなくなってしまい、本来はなかったはずの行列や争奪戦が起きる恐れもある。
人間のニーズや欲望につけこんだ卑劣な行為であるため、とくにネット上では転売屋ではなく「転売ヤー」という侮蔑を込めた言葉で呼ばれる。そんな転売ヤーに怒りを隠さないレストランを東京・三宿で発見した。
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■謎めいた看板が…

東京・世田谷区でおしゃれなお店や人が集まるエリアとして知られる三宿。三宿交差点のすぐ近く、国道246号線の歩道にこんな看板が置かれていた。「当店ではNINTENDO Switchの転売をしている方の入店を固くお断りしております」…えっ!? なんだって?
最近はコロナ対策で「マスクしていない方は入店お断り」といった掲示をしている店は少なくない。しかし、なぜ「転売している方」しかも「NINTENDO Switch限定」なのだろうか。しらべぇ取材班は、この看板を出していたお店に話を聞いた。
■薪窯が売りのグリルレストラン
この店の名前は『薪窯グリル&バー GOOD LIFE』。ピッツェリアではないのだが、店内には立派なピザ窯が…。この店がオープンしたのは昨年10月だが、もともとピッツェリアだったため当時のオーナーが設置したのだという。
遠赤外線で中までじっくり熱が入る薪窯で焼き上げるステーキが、この店の名物。店長の西田さんいわく、「オーブンとも直火とも火の入り方が違う」という。キャンプで一度は味わったことがあるだろう「焼きマシュマロ」も食べることができるぞ。
■なぜ「Switch転売NG」なのか
そんなグリルレストランで、なぜ「NINTENDO Switchの転売ヤーは入店NG」なのか。この看板を書いたという西田店長に聞いたところ、「昨夜、Switchを買えなかったから」とのこと。
ネットでSwitchを買おうと探していたところ、値段が妙に高いことに気づいた西田さん。じつは定価のものは売り切れており、売られているものは転売品ばかりだった。この日の看板はそんな悲しいエピソードの結果だったのだ。
■毎日書き換えていた
『GOOD LIFE』はいつも転売ヤーを入店禁止にしているのか…というとじつはそういうわけではなく、看板は西田さんが毎日書き換えている。コロナ禍でお客さんとのコミュニケーションが限られるなか、「昔、駅にあった伝言板」のような存在を目指しているという。
たとえば以前、店の前に500円玉が落ちていたのを拾った際は、「落ちていた500円玉、預かっています」と表示。ただし、落とし主は現れなかったそうだ。
そんなわけで、昨日限りだった「転売NG」の看板。転売ヤーの入店もOKということだが、やはり他人の迷惑になる転売行為は控えたいところである。
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(出典 news.nicovideo.jp)
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